この記事は忍者豆知識その55です。この記事では真田氏と関係のあるお城についてお届けします。
・雁ヶ沢城
雁ヶ沢城(がんがさわじょう)は、群馬県吾妻郡東吾妻町松谷にかつて存在した中世の山城です。
松谷という地域名は地名の横谷と松尾の名前からとって松谷と呼ばれています。
真田氏の岩櫃城攻略後に築かれたとされます。
真田昌幸に仕えた横谷左近は真田忍者であると言われ、真田氏(昌幸)が上田城に帰還するのを助けたと言われています。
・位置と概要
雁ヶ沢城は、松谷地区の雁ヶ沢に築かれた山城で、周囲を見渡せる標高の高い場所に位置していました。
地形的に自然の防御力が高く、山城の典型的な特徴である尾根や急峻な地形を利用した造りだったと考えられます。
戦国時代に防衛拠点または見張りのために使われた可能性があります。
・築城の背景
吾妻地域では戦国時代、武田氏や上杉氏の勢力争いが繰り広げられていました。雁ヶ沢城もこの地域の防御や戦略における重要な一環として使用された可能性があります。
この城は小規模な支城として機能していたと見られており、横谷氏一族が居城としました。
・城の構造
山城のため、主郭(本丸)や、ささ曲輪(くるわ)が尾根沿いに配置されていた可能性があります。
堀切や土塁などが設置され、敵の進入を防ぐ構造だったと考えられますが、現在は遺構のほとんどが失われているか、自然地形に埋もれてしまっています。また、雁ヶ沢城の山麓に横谷氏がいたと言われている横谷氏館があります。
・現在の状況
雁ヶ沢城の遺構はあまり残されていません。付近の山林に土塁や堀の痕跡があるかもしれませんが、特に顕著な遺跡は発見されていない模様です。